名作うしろ読み by 斎藤美奈子
2013年 09月 05日
斎藤美奈子という作家(文芸評論家)存在を教えてくれたリン子にホントに感謝!!!(*゚▽゚*)
「名作うしろ読み」は文字通り本の一番最後のフフレーズを題材に、その本のなんたるかを掘り起こしていく。
全ての名作が2ページで語られる。
例えば川端康成の「雪国」
この本を読んだことがある人があたしのまわりにいったい何人いるだろう。
そして読んでないあたしでもこの本の冒頭「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」・・は知っている。
が、末尾なんぞまるで知らない。ちなみに「さあと音を立てて天の河が島村(主役のボク)のなかへ 流れ落ちるようであった。」なんですって。
斎藤美奈子に言わせればこの物語
<要は都会の男のニヤけたヨタ話。よくて幻想である・・・中略・・・(島村は)ただの役立たずである>
ミもフタもないが、ここが斎藤の真骨頂なのです。
読書が好きという宮大の獣医学科の学生に本著の作品を読んだことがあるか、羅列して聞いてみたが
この本で取り上げている本(100冊以上)の殆どは読んでない。私も読んでない。
今宮崎アニメになっている「風立ちぬ」さえ読んでない。
じゃぁ「坊ちゃん」は?「雁」は?「檸檬」「潮騒」「浮雲」「異邦人」「伊豆の踊り子」「車輪の下」「三四郎」「はつ恋」「細雪」「二十四の瞳」
「蒲団・・田山花袋」なぞ触れたことないわ。
発見したことがあるから書いとくね。
「二十四の瞳」は大石先生が主人公とばかり思っていたら、7人の女子児童だったって。
サマセット・モームの「月と六ペンス」なんだけど、ま、読んでないから知らなかったの当たり前なんだけど、
タイトルの「月と六ペンス」って「天才と凡人」とかの意味だって。
え?じゃぁ「提灯に釣鐘」ってこと?
母の目からウロコ。
たまらん面白い。読み終わったから送るわ。