好きな本、好きな映画、おもろい人々、泣かずに遊ぼ!


by kateido2000
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「アスペルガー的人生」リアン・ホリデー・ウィリー著

この本を図書館で借りたその足で美容院に行く。3時半に予約して時間通りに着いた。すると受けつけで「ちょっとお待ちください」と言われる。「ちょっとってどの位?」
って聞いたら、「すぐです」って答える。又訊ねなおす「すぐってどれくらい?」

「あっ!」と声が出た。私の頭をカットしていた二人の美容師さんは「え??」と驚いた。この「アスペルガー的人生」を読んでいて、自分に当てはまると思ったから。(大体「あっ」て声を普通あげないよね)
アスペルガーとは「自閉症」の1種です。筆者は自分の子どもがアスペルガーと診断され、自分も同じアスペルガーだと気づきます。筆者の幼い頃からの回想がかなり詳しく綴られています。
アスペルガーの人の知能は別に他人と差があるわけではなく、むしろ秀でている場合があります。筆者はかなり知能指数は高かった。物へのこだわりがあり、それが幼稚園や学校という集団の中では浮いて見える。自閉症という認識がなかった時代には、登校を拒否されたりもした。左右対称とか、物の質感(ゴワゴワしたりすべすべしすぎたり)にこだわる。左右対称の文字が大好きでそれを見てると安心する。ベッドとか枕とかそういうものも左右対称でなければいけない。アスペルガーの子どもは「他人には他人の考えがある」という事に気づかない。・・・そこがさっきの私とかぶさる。美容師さんから「すぐです」と言われても、私にはわからない。この人の「すぐ」がどれくらいなのか。件の受けつけの女の子に「あなたのすぐが何分なのかわからなかったんだけど、すぐって言って他の人は質問しないの?」って聞いたら「すみません、他の人はああ、そう、っておっしゃいます」そうなんだ~、私も薄々自分は自閉症気味じゃないかとは思っていたけど・・・・・

生徒たちは毎日、昼寝をすることになっていた。「さあ、皆さん。マットを出して、お昼寝をしましょうね」私は従わなかった。そしてまたしてもうちに電話がかかってきた。
「リアンお昼寝しないのはなぜ?」
「だってできないから」
「ほら、このとおりなんですよ」意地の悪い口調だった。両親は続ける。
「どうしてお昼寝ができないの?」
「マットなんてないから」
「マットならちゃんとあるでしょう。ほらロッカーをごらんなさい」
「マットなんかありません」
「おわかりいただけました?この通りお嬢さんは本当にがんこなんですよ」
そう言われても父も母も簡単にはあきらめなかった。
「どうしてマットがないなんて言うの?」
「あれはマットじゃないもの。あれはうすべり(ラグ)だもの」私は正確無比に答えた
「うすべりの上でなら、お昼寝するかい?」
「先生がしなさいって言ったら、する」
「娘には、うすべりを出して昼寝しなさいと言ってやってください」
「アスペルガー的人生」リアン・ホリデー・ウィリー著_d0073646_18404129.jpg

by kateido2000 | 2007-09-19 18:41 | 好きな本好きな映画