活字依存症とアルコール依存症
2009年 05月 21日
活字依存症の定義
①ひとの家に来て本を読む。
ご機嫌うかがいと称して遊びにきたと思ったら、ちょっと目を離したすきに、椅子に座ってもう何かを読んでいる。そのへんに投げ出してある古雑誌だったり資料用の本だったり。活字乱読者は本の格好さえしていれば何でもよく、一度読み出したら、すぐ心ここにあらずになる。
②飲み屋で本の話をする。
「あれ読んだ?」「読んだ」といえば「どう思った」といい、「読んでない」といえあばサワリの解説をして「どう 思う?」
③飯食いながら本を読む
ラーメンやに漫画や週刊誌が置いてあると、注文もそこそこにしめしめとばかり、すぐ手にとってよみはじめる。こういう人はいよいよ読むものがなくなると、店の壁に張ってあるポスターから、備え付けのメニューまで活字を求めて視線が落ち着きなく泳ぎ始める。
④旅先の宿で本を読む。
せっかく風光明媚な場所に出かけても、部屋でごろごろ読書している。いつも本が手元にないと不安でたまらないのである。
⑤ビョーキであることを恥じない。
指摘されてもまるでこたえず、いちおう「ゴメン」とすまなそうな顔はするものの、すぐ開き直った発言が出る。「私は活字中毒だから」。
アルコール依存症の場合「適量でやめようと思っても、つい酔いつぶれるまで飲んでしまう」「休日には、ほとんどいつも朝から酒を飲む」「商売や仕事上の必要で飲む」「酒を飲まないと寝付けない」などのチェック項目がある。これはそのまま活字依存症に摘要できそう。
ただし、問題は、アルコール依存症には社会的不適応者のレッテルが張られるが、活字依存症にはなんおオトガメもない点である。
そうかそうか、両方とも似てるのね。
因みに斉藤自身は「活字中毒」のほうで、見渡す限り本・本・本・の大型書店に数分いたら、それだけで吐き気がし、一刻も早く逃げ出したくなるんだって。