好きな本、好きな映画、おもろい人々、泣かずに遊ぼ!


by kateido2000
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春宵  by橋本治

橋本治って希代の天才だ。彼のエッセーや古文を現代風に訳したものや小説を読むと、橋本治の頭の中で、その天才的な閃きがグルグルと周りながら火花を散らしているように思える。わっ!こんな語彙がそ~いえばあったわ、とか、こんな考え、例えば凡人であったら一行で片付く話を橋本治は何ページにも渡って語り尽くす。東大文学部を出ているが、在学中「とめてくれるなおっかさん 背中の銀杏が泣いている 男東大どこへ行く」という東大駒場際のポスター用コピーは、その頃彼を知らなかった私でもそのコピーは知っていた、くらい有名。
1948年生まれで、団塊どまん中。
「春宵」と題したこの小論集ですが、宮崎市中央公民館の図書室にひっそりとあった。本がひっそりではなく、この図書室殆ど訪れる人がいない。中にる事務員風?のおじさんはいつも所在なさげに結構広い事務室に座っている。何もしていない。この方の給料もちろん我々の税金なんだろうな。何か行く度に軽くムカッとするが、誰もいないってわけにはいかない。以前はここに男女3人もいたんだよ。3人ともおしゃべりばかり。ま、それは置いといて。
<春宵>という題に惹かれました。「春宵一刻値千金」の「春宵」春の宵は一刻が千金に値すると、読んで字の如しの漢詩です。
で、本の中味ですが
 アメリカの名曲の解説をしたかと思うと、源氏物語世界へ舞い戻る。かと思うと、同時代の有名人たちの意識構造を解剖(野茂英雄・伊藤みどり・エディバラ公・アントニオ猪木など)。
最初の曲は「MOON RIVER」これはオードリー・ヘプバーンが出演したあの「ティファニーで朝食を」の挿入歌です。うれしかったのは次の曲「FLY ME TO THE MOOM」です。息子の店(ご飯バー)でも良くかかる大好きな曲。 
Fly me to the moon              Let me play among those stars
Let me see what spring is like          On Jupiter and Mars
In other words, hold my hand          In other words, darling kiss me

橋本治はこう訳します。
わたしを月まで連れてって  私を夜空で遊ばせて 私に夜明けを見せとくれ  火星とそれと木星の要するに手を握りたいんだ   言いかえりゃ 「ダーリンキスしてくれる?」
この歌詞「わたしを月に連れてって」でおなじみになった”連れてって”は、「私をスキーに連れてって」という映画になり、あれこれ「-に連れてってー」の題のおおもとですって。
橋本治は天才&鬼才です。読んだことがない方は強くオススメいたします。
by kateido2000 | 2009-10-06 20:49 | 好きな本好きな映画