スイーツという言葉
2009年 11月 13日
前略・・・・ところが昨今、「スイーツ」というミもフタもない言葉が市民権を得て、大新聞までが平気で書く。女性誌などでは和菓子を「和風スイーツ」と書くことも少なくない。こう書く編集者や記者はいくら何でもガサツすぎないか。野菜の花<※注>までを季語として網羅し、小さな菓子まで四季の名を与える、繊細で優美な精神文化と比べ、あまりに無神経ではないか。春の菓子も秋の菓子も、団子もあんみつもみんなまとめて、「和風スイーツ」だ。「スイーツ」なんぞという言葉は、洋菓子にも使ってほしくないが、特に和菓子には最も不似合いだということくらい、気づいて当然だろう。
<※注>四季折々の菓子に冠せられた名・・春・・・葩餅・鶯餅・玉椿 桜餅・花筏 若緑 初夏・・登り鮎・青梅 梅雨・・あじさい・
盛夏・・若清水・夏の霜 秋・・初雁 冬・・風花
因みにうちの母親は洋菓子及びケーキのことを「洋ナマ」と言っていた。「K子、洋ナマもらったから食べよ」という具合に。