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好きな本、好きな映画、おもろい人々、泣かずに遊ぼ!


by kateido2000
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早春賦

亡き母が「わたしが死んだらこの歌を歌って」と、子ども達3人に言い聞かせていた。小学校かそこらの時分までは、「そんな日が来るものか!」と何故か信じて疑うこともなかったが、その日は案外あっさり来た。1月のそれは寒い寒い日だった。
慌てて「早春賦」のCDをレコード屋(まだそう呼んでいた)で捜した。あれからもう11年がたつ。しばらく「早春賦」が聞けなかったのだが、今日「環」に行って、これを歌う。

   早春賦   ←060.gif
(1) 春は名のみの 風の寒さや
  谷のうぐいす 歌は思えど
  時にあらずと 声もたてず
  時にあらずと 声もたてず

(2) 氷融け去り 葦はつのぐむ
  さては時ぞと 思うあやにく
  今日も昨日も 雪の空
  今日も昨日も 雪の空


(3) 春と聞かねば 知らでありしを
  聞けばせかるる 胸の思いを
  いかにせよと この頃か
  いかにせよと この頃か


1月は暦の上では春。けどまだまだ寒さはこれから。・・時にあらずと・・・まだまだだよ、とうぐいすは鳴かない。心の中で母に私も語りかけた「時にあらず、だよ、まだ」
3番まである歌詞の中で母が好きだった部分はここ
<春と聞かねば 知らでありしを 聞けばせかるる 胸の思いを>
春を待ちわびて待ちわびて、知らなければいいものを知ってしまったら、浮き立つ心。
鳥取の米子で幼いころを過ごした母は雪が大嫌いだったという。
何かにつけこの歌が母の中に去来したんだろう。
by kateido2000 | 2010-02-14 22:07 | つれづれ日記