好きな本、好きな映画、おもろい人々、泣かずに遊ぼ!


by kateido2000
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ハッピー・リタイアメント    by浅田次郎

うさこへ  行けなくて残念だね!!
浅田次郎氏の講演会(大阪)が13日催された。うさ子が抽選に当たり席を取ってくれたのに、どーしてもフライトの時間の都合(午後1時開演なのに伊丹着が12時45分。1つ前の便は早朝過ぎて無理。宮崎は陸の孤島に逆行しつつある)行かれない。しょうがない読みかけのこの本でも読もう。内容↓
定年を四年後に控えた、しがない財務官僚・樋口慎太郎と愚直だけが取り柄の自衛官・大友勉。二人が突如再就職先として斡旋されたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。その体質に今イチ馴染めない樋口と大友は、教育係となった秘書兼庶務係の立花葵から、ある日、秘密のミッションを言い渡される…。

物語のプロローグの部分で何と浅田次郎氏本人が登場する。元貧乏で今は売れっ子作家という設定は決して間違ってはいない、過去に背負った借金を踏み倒した経緯もかなりホントくさいわ。
中味の部分は浅田先生得意の自衛隊の内輪話が満載で、ウソかホントか面白い!
天下りの実態をユーモラスに且つ深くえぐった1冊。

「人間誰しも、年齢ともに垢抜けてくるのは焼香の作法と屁の音である」
「かってわが国は260余年に及ぶ平和で幸福な時代があった。そうしたいわゆる封建社会が、不公平なものと決め付けるのは後世の価値観であろう」
「樋口は気をとりなおして娘を見た。ちょっと会わぬ間に、バカに磨きがかかったような気がする。いわばどこに出しても恥ずかしくないバカであった。」
「そもそもクリスチャンなんてめったにいない国なのにどうして1ヵ月も前から・・・・・・まるで365日の頂点がこの日とでもいうような大騒ぎになる。イエス・キリストの生誕を心から祝福する人々は教会に行って敬虔な祈りを捧げるにちがいない。子どもにとって幸福な日であることはたしかだった。上京して独り暮らしをはじめたとたん、この日がイエス・キリストの誕生日というタテマエの商業主義記念日、一大イベントであると気づいた。」


最後の部分は   レストランの中に喝采が沸き起こり、ボーイは華やかにシャンパンの栓を抜いた。幸福な定年。いや、幸いなるかなわが人生。喝采の意味は、きっとそれに違いない。
読んでいてワクワク、はらはら、うるうる、笑い、が交互におこる。浅田次郎氏本領発揮の1冊。
愉快痛快な物語。読後生きる希望が湧いてくる1冊だよ~!!
ハッピー・リタイアメント    by浅田次郎_d0073646_19271750.jpg

うさ子が誕生日にくれた傘(去年)とレインコート(今年)
ハッピー・リタイアメント    by浅田次郎_d0073646_19282237.jpg

by kateido2000 | 2010-05-15 19:28 | 浅田次郎