綺麗な生活 by林真理子
2010年 05月 25日
主人公港子30歳は美容整形クリニックに務めるVIP専門(芸能人etc・・)のレセプショニスト。主人公自身もそれなりにセレブという設定。妻子持ちの男と年下の男、2人それぞれうまく逢瀬を重ねている。そこに建築を学ぶ美しい青年が現れ・・・・・。
うさ子よ、林真理子はやっぱり面白い!この本読みながら、ドラマ化にあたってのキャスティングしてしまうばびでした。
重くて分厚~い雑誌やなんかに、色んな女優や料理研究家、様々な人たちが登場する。設楽りさ子とかは、ライフスタイルそのものが商売みたいだ。鈴木京香は雑誌「和楽」の表紙を毎月飾り、今月号では「裏千家の家元に茶道を学ぶ」だった。一般人にはお手本にも参考にもならないわけで、ただグラビアを眺めてため息つかせるためのものに過ぎないんでしょうが。「オシャレでステキなセレブ」という部分を切り売りして商売になるのって女としての醍醐味?
ジュエリーデザイナー百合子<53歳>に林真理子はこう言わせる。
「五十、六十にもなって、若くいたいとか、綺麗なままでいたいって願うおばさんを見てて、なんてあさましいんだろう、なんてみっともないんだろうって笑ってた。でもね自分が五十になってはっきりわかったわ。女って幾つになってもあさましいものなのよ。」
「自然にさりげなく年齢を重ねています、なんて女性誌にインタビューされるときのキレイごとよ。私、何もしてません。よく眠り、よく食べるだけなんです。少々の皺があっても、それはとても魅力的なものじゃないでしょうか・・・。あーバカバカしい。本当にそんなことを考えている女がいるのかしらねぇ」
美しい男と恋に落ちた港子。男が美貌を失ったとき彼女の恋の行方は・・・。林真理子が描く恋愛模様ってどうしてこんなに面白いの?後には残らないけど。
女は若くてかわいけりゃいい、んだって男たちの大半は思っているに違いない。
けど、谷亮子や山田花子を選んだ男は世間からどう思われるんだろう。