好きな本、好きな映画、おもろい人々、泣かずに遊ぼ!


by kateido2000
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k子ちゃんのこと

乳母ちゃんとあたしの知り合いのK子とゆう女が死んだ。14歳の娘A子ちゃんを連れて。全国紙にもローカル紙にも社会面にその記事は掲載された。娘を殺したことになるので、実名入りで後ろには「容疑者」という文字が禍々しくおどっていた。K子はあたしのブログにも写真付きで登場したことのあるヒトです。
すごく数奇な運命を感じて、どうしても胸がざわつくので、迷った末ブログに書くことにしました。
K子は夫を10年くらい以前に夫の社員に殺されました。後で聞くところではかなり短気な性格でK子自身もDVの被害にあっていたそうです。K子はその夫との間に生まれたばかりの子どもがいました。そのこが道連れにされたA子ちゃんです。夫が死んだあとK子には多額の保険金が入ってきました。1億とも2億とも噂されましたが、そのくらいはあったと思います。K子は高級住宅街といわれる花山手に土地を購入し、贅を尽くした家を建てました。車は以前から欲しかった「ジャガー」という車種を買いました。何度か緑色のジャガーでうちにも来ました。それから3年くらいして東京在住の、とても感じのいい青年と結婚することになったのです。とてもいい青年で、彼と結婚することに難はないように見えました。彼は一人息子で彼の母親と同居。K子の娘も一緒だから東京では4人の生活が始まったわけです。宮崎でK子は2度目の華やかな披露宴をおこないました。
調度品も1から購入しました。1度だけあたしは彼女に「お母さんと同居で、あなたみたいな性格のヒトがうまくいくはずはない」としないでいい忠告をしました。だけど彼女はそういわれた女性が良く答える「あたしは彼とよりお義母さんと仲がいいの」
この結婚が1年もったでしょうか。K子はいつもとんがって突っ張って生きている女でした。「喧嘩上等」を地でいくおんなでした。だけど心の中にいつも何渇きのようなものを感じました。知り合ったころは、30歳前後だったけど、妙に老成していて年上だろうと何だろうと突っかかっていきます。K子は行く先々でトラブルを撒きちらしていきました。娘のA子ちゃんが小学校で「イジメ」にあったと、学校に怒鳴りこんで行ったのも1度や2度ではなかったそうです。でもイジメはなくならず転校させました。次の学校でもまたイジメにあい、K子はまたA子ちゃんを連れて転校したんだそうです。
そして今年の2月14日、日曜日。環ちゃんとあたしとレストランで食事しているときたまたま環ちゃんの携帯にK子から電話が入りました。環ちゃんが店の女のこを募集しているのを冊子でみて応募してきたのです。環ちゃんも彼女とは顔見知りでした。本当はまだ女のこは決まっていなかったけど、「もう決まったのよ」とやんわり断りました。K子がトラブルメーカーということは周知の事実でしたから。
とにかく次からつぎに皆と問題をおこし、どんどん世間を狭くしたいったところがあります。
息子が「K子ちゃんの顔はいつも怒っていたよね」といいます。本当にそうでした。
だけどあたしは怒ってもいたけど、彼女のあのいつもとんがっていたあの顔は、「攻撃は最大の防御」のしかたない顔だったような気がします。とんがって見えた目は、悲しみ色だった気がします。
8月の3日に無理心中したK子ちゃん。乳母ちゃんは「K子とA子は一緒に死のう、と話して死んだんじゃないか」と言いますが、あたしはそうは思いません。夏休みという、この時期が悪かった、一つはそれもあると思います。K子の両親とも別居し、彼女の兄妹ともしっくりしてない暑い日々。中2の娘とぶつかれば、その諍いは深い闇へと落ちていき、救いがない。K子はカツとなってA子ちゃんを手にかけてしまった。我にかえってもA子ちゃんはもう帰らない。K子はこの後妹にメールを送って自らも死を選んだ。それしかもう道はなかったから。
夏休みじゃなかったら。K子が誰か一人でも信じられる人がいたなら。
億というお金が彼女の手に入らなかったら、彼女の運命は変わっていたのでしょうか。
最後は1万円のお金もなかったといいます。
あたしもK子を排除した一人です。K子の言動にキレてしまったことがあったのです。今考えると些細なことです。だけどその時のあたしはそれが許せなかった。だからといってそのことを後悔しているわけでもありません。ただ自戒を込めて・・・・言葉とは怖いものです。時には刃物より鋭く人を傷つける。吐いた言葉は戻せない。
K子の死は回りに相当ショックを与えています。第一報を聞いたときも衝撃でしたが、三面記事に「○○子容疑者」と実名つきで載ったのを読んで又ショックです。あたり前なのです。K子は娘のA子ちゃんの未来を理不尽にも断ち切ってしまったのだから。
ただ冥福を祈るしかあたしたちには何もできません。
by kateido2000 | 2010-08-06 03:42 | つれづれ日記