ララピポ by 奥田英朗
2012年 03月 25日
「知らん」
「あんた、何~んも知らんね~。ララピポは a Lot of people ってことよ」
・・・・・「あんた何~んも知らんね」は、
山ピーがあたしと話すとき限定で使う、つまり私に対する枕詞のようなもんです。
ここで萎えてしまうとこのお方とは未来永劫付き合えない・・・・ってゆうかま、付き合ってもらわなくても1ミリも困らないんですけどね。
街角でぶつかりそうになった外人男が「ララピポ」
よく聞いたら「a Lot of people (人が多い)」って言ってたということ。
詳しいいきさつは読まないとわからないんですが、奥田英朗という人の引き出しの多さにビックリ。
こないだは アラサーの生態をとても男の作家とは思えない筆致で書いていたかと思うと、今度は思いっ切りロウワーな負け犬たちが主人公。読み進めていくのがイヤになるくらい底辺の、選りすぐりの負け犬たちとは例えば
対人恐怖症のフリーライター、杉山博(32歳)。
NO!と言えないカラオケBOX店員、青柳光一(26歳)。
AV・風俗専門のスカウトマン、栗野健治(23歳)。
文芸コンプレックスの官能小説家、西郷寺敬次郎(52歳)。
専業主婦にして一応AV女優、佐藤良枝(43歳)。
デブ専裏DVD女優のテープリライター、玉木小百合(28歳)。
全編漂う生臭いsex描写には辟易しながらも
込み上げてくるおかしさとせつなさ・・・。
誰かが臨終で言った
「人生とは喜劇だ」とはけだし名言かも。