カネを積まれても使いたくない日本語 by 内館牧子
2013年 08月 26日
驚くほどたくさんの手紙やメールが来たそうな。
<生き様>
藤沢周平は「お金を積まれても使いたくない言葉」として「生き様」を挙げたという。
「様(ざま)」とい言葉は<様子・格好をののしっていう語。ていたらく>(明鏡国語辞典)、であり、「様を見ろ」とか「様はない」などと、醜態につけられるものであった。
ところで、言葉は生き物。もっといえば生もの。時代で移り変わっていくもの。
だから私だって「ちょ~xx」とか「意味わかんな~い」とか「普通においしい~」とか言ってるもんね。
それはいいけどこれはイヤ!って多分個人で違うとは思うけど、ん~。
例えばこんなのはどうですか?
マジ・ヤバイ・やっぱ・ぶっちゃけ・全然オッケー・
かな?・みたいな・~の感じ・とか・かも・~のほう・~してみたいと思います・etc・・・
ある時書店でいつも買う週刊誌が来ていない。
「どうして無いんですか?遅れてるの?」
「大雨で遅れているんだと思います」
「あなたが思うかどうかは聞いていません!きちんと説明できる人に聞いて」
テレビの中では「~したいと思います」の連発で、イラっとくるのは私だけ?
~的、という言い方にも「オレ的には」だの、「飲み物的にはおいいしい」だの、うちに来た客は「ガム的なものありますか」だの。
・・・って話していたたらKくんが
「オレに言わせれば、~だよ、というオヤジもいやだ。」
はぁ~そういえばいるいる「オレに言わせれば~」っていうオヤジ。
日本の若い女は他国の女のこよりカン高い声を出すそうな。そうして舌ったらずにしゃべるんですって。
ら抜き言葉はもう市民権を得ていると思うし、「~させていただく」(本当に気持ち悪い)も、もう誰も止められない状況だ。ま、こんな世の中だからこそ、きちんと折り目正しい言葉遣いができる人は、彼(彼女)の佇まいが何割かアップされる。
と・く・に、就活、婚活などを控えている人は、そこんとこきちんとやろうよ。