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by kateido2000
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たぬき先生

毛利子来と書いて、<もうりたねき>と読むのだそうです。で、たぬき先生。小児科医。朝日新聞にエッセーが連載されています。面白かったので、拝借。

<孫育て>
年寄りと孫との間には、どうやら、深いところで、通い合うものがありそうです。
 なにしろ、年寄りはほとんど無条件に孫を受け入れるし、孫も遠慮なくわがままをいいつのってます。
 たとえ若い親には許せないことでも、年寄りと孫とは、こっそりとやってしまいがちです。
 そんなふうになるのは、おそらく人生の始めと終わりには、共通するものがあるためではないかと思われます。
 人生の盛りにいる若い親は気負いが強いけれど、子どもは理想などはもちません。いま現在を楽しみたいだけなのです。
 いっぽう、年寄りは、「年の功」で、理想の限界を知り、人間にも寛容になっています。自分自身も、残り少ない日々を楽しみたくなっているはずです。
 だからこそ、孫は年寄りに勝手をいい、年寄りは孫に甘くなるのでしょう。もしかして、年寄りが孫より位が下になっているかもしれません。
 でも、そんな関係は、あながち悪くないと思います。
 力が弱く悔しい思いをしているであろう子どもにとって、いいなりになってくれる人の存在は、どんなにありがたく、自尊心をもたらすものであることか。
 しかも、こうして満たされた甘えは、子どもの情緒を安定させ、ひいては他人に対する思いやりさえ育むもの。昔から「年寄りっ子は優しく育つ」といわれるとおりでしょう。
 ただ、そうはいっても、限度があるのはもちろん。可愛さに駆られて、年寄りのほうからあれこれ甘やかしていると、孫をわがままにしかねません。そのことだけは肝に銘じておきたいと思います
。  たぬき先生のHP
たぬき先生_d0073646_17585353.jpg

by kateido2000 | 2007-07-18 17:59 | 好きな本好きな映画