携帯の無い青春 by 酒井順子
2008年 11月 10日
まぁ、それはともかく、なかったのよね「携帯」。酒井は書く。
・・・青春時代。あの時にもし携帯電話などという道具が存在していたら、私はもっと不安で、自身がなくれ、迷いの多い時間を過ごしていたに違いありません。・・・
まぁね~、ほらあの名曲、<金曜日の妻たち>の主題歌・・♪ダイヤル回して手を止めた~・・・という歌詞も成り立たなくなっちゃうわけで。
ところで、週一くらいで来店するN君。又浮気がばれた。出るの入るのと嫁さんの両親を巻き込んでの大騒ぎに発展。「もう別れる!」と息巻くN君に私はアドバイスした。
「謝まんなさい!何でもいいから謝まんなさい。土下座してでもなんでもいいから、許しを請うの!」N君かなり不服そう。だって謝るのってただじゃん。とりあえずは謝罪でしょ!「子供はど~するの!キャバクラのお姉ちゃんは子供の面倒なんて見ないよ!それに最後は妻なんだからね!」離婚した私が言うのも変だけど、彼らの浮気は本当に浮気なのよね。あっちの花こっちの花って飛び回る。30代半ばから40代の男って、性をもてあましているみたい。ところでN君、何で奥さんにばれたかというと、これがN君に限らず、み~んな携帯。
「夜はメールするなって言ってるのに、してくる」
「じゃぁ電源切っとけばいいじゃん」
「電源切ったら思い切りあやしいやろ!」
「ふ~ん、なるほどそうだね」
「前のときは電源切ってて、オレが寝てる間にうちのヤツにメールセンター問い合わせされて、ばれた」
「もう2台か3台携帯持つしかないけど、2台持ってるのがばれたら、またえらいこっちゃ」
私は深いため息をつく。そんなしんどい思いをしてお姉ちゃんゲットしたいか?
「したいよね~」と皆口をそろえる。
話がそれた、本にもどる。ヘアスタイルの変遷にもふれてあり、「聖子ちゃんカット」が大流行した後、「ワンレン」が流行った。同じ長さのストレートヘア。私も憬れたな~。これがやりたいためにストレートパーマというのをあてた。白い板みたいなのをいっぱいつけてかけてたけど、今は違うんだってね。ラーメン食べるとき、髪をかきあげながら食べるのが本当に流行ったんだよね。ゴムでとめろ輪ゴムで!と思うか、いや~なんか、かっこいいな~、と思うか、自由だ~!!

