一報が入ったときは自殺だと皆思ったんじゃないかな。病死と診断された今も疑念はぬぐえない。狸オヤジ(あくまで顔)が跋扈する政界でナイスミドルなほうじゃなかったかしら。訂正、私は好きな顔だった。
酩酊謝罪会見後、自宅に帰ってきた中川氏を「ニッポンいち!」と迎えた妻。世間の顰蹙をかう中三宅センセは「いや、お父さんがああいうことがあったから、奥さんはああやって迎えているんです」と言っていた。だから一報を聞いたときはやはり自殺?と思ってしまった。中川氏を悪く言う人は政治家内外を問わずあんまりいないと聞く。ただあの酒が!ということなんだろうか。30歳で初当選して8期も大臣を務め、「北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟」の会長もつとめたのに、たった1回の(ホントは何回もあったらしいが)飲酒が彼の政治生命を断った。今回の総選挙は自民逆風吹きまくる中、やっぱり諸般の事情で出馬しなきゃいけなかったのか。それとももう業みたいなものなのか。だけど彼の妻とのあの立会い演説はどうにもいただけなかった。「ど~ぞ今晩一晩中川昭一を助けてください」。
今晩一晩助けてって奥さんから言われてもね~、とは大方の感想だったはず。ああいう浪花節が『(息子がすぐこう言うの「浪花節ははやらん」と。「k郎!(息子です)浪花節ってね~、すっごくいいんだからね!<広沢虎造の清水次郎長なんて良すぎて震えが出るくらいなんだから!あんなどぶ板選挙戦と同じにしないでちょうだい!)』。ま、それでも・・、浪花節テキなものが通用すると思っている感覚がもうダメ。片山さつきも土下座したけど、ナンダあれ?どどど~っと音を立てて票が減っていったのが、わかっているのかな~?だから中川氏も、やり方を間違わなければ、もしかしたら、9選目もあったかもしれない。巷間言われるように自民党は民主党に負けたんじゃぁない。自滅したんだよ。
たまたま今日聞いた落語の中にこういうくだりがあった。
飲み屋で酔っ払いが女の人に「ぶ~す」と言う。女は「何よ!この酔っ払い!」と返せば、今度は酔っ払いが
「ケッ!おれっちの酔っ払いは明日んなりゃ治るけど、お前のぶすはず~っと続く」
酒も口も災いの元。おひかえなすって。